SUPしようと思っていたけど今日は風強いな…
予報を見ると風強そうだけどSUP出来るかな…
そのような疑問を持つこともあると思います。
風によって流されて遭難に直結するような危険もあるため、
SUPにおいて必須の知識とも言える、SUPができる風速について解説します。
目次
SUPにおける風の影響
SUPは特に風の影響を受けやすいスポーツです。
ほぼボードの全面が水面に浮かんでいて、その上に人が乗っている状態のため、
水中で抵抗になる部分がないので強い風が吹くとあっという間に流されてしまいます。
向かい風の強い日には出挺した場所に戻りたいのに、
漕いでも漕いでも進まない…なんてこともしばしば起きてしまいます。
過去には風の影響による事故も起きており、SUPをする上で欠かせないのが風速のチェックです。
Supに行く日を決めたら、天気予報で風速も確認するようにしましょう。
SUPのできる風速は何Mまで?
ビューフォート風力階級表という風速を階級別に分類したものがあります。
ビューフォート風力階級表
これを元に、SUPにおける風速について考えていきましょう。
和名:平穏
風速:0.0-0.2 M/S
静穏。煙はまっすぐに昇る。
鏡のような海面。
最高のSUP日和です。
水面に映る景色を楽しみながら風の影響を受けず自由にクルージングができます。
SUPデビューの日に最適で、ハマってしまうこと間違いなし!
和名:至軽風
風速:0.3-1.5 M/S
風向きは煙がなびくのでわかるが、風見には感じない。
鱗のようなさざ波ができるが、波頭に泡はない。
SUP日和です。
時折強くなった際には風を気にしながら進行方向を決めていけば
問題なく漕ぐことができる風速です。
初心者の方でも問題なくSUPが楽しめます。
和名:軽風
風速:1.6-3.3 M/S
顔に風を感じる。木の葉が動く。風見も動きだす。
小波の小さいもので、まだ短いがはっきりしてくる。波頭は滑らかに見え、砕けていない。
これ位から、風が気になってくる風速です。
パドリングを止めると徐々に流されてしまうので、体力の無い方は要注意。
進行方向にも気を使わないと行きたい場所に行けないこともあり、
初心者の方は経験者にアドバイスをもらいながら楽しむようにしましょう。
和名:軟風
風速:3.4-5.4 M/S
木の葉や細かい小枝がたえず動く。軽く旗が開く。
小波の大きいものは波頭が砕けはじめる。所々に白波が現れることがある。
5M/S以上はウィンドサーフィンができるような風速です。
風に注意しながらSUPをするようにしましょう。
パドリングをしててもかなり流されるので、体力に自信のある方でも要注意。
あまり沖に出ることはせず、岸辺の近くで遊ぶようにしましょう。
オフショア(岸から沖へ吹く風)の時は出艇しないことも考えた方が賢明です。
初心者の方はこの日のSUPはやめておきましょう。
和名:和風
風速:5.5-7.9 M/S
砂埃がたち、紙片が舞い上がる。小枝が動く。
波の小さいもので長くなる。白波がかなり多くなる。
予定していたSUPの中止も検討するべき風速です。
風に逆らって漕いでも進行方向へは進みません。
出艇した場所に戻ることはかなり厳しいと思われます。
初心者の方は出ないようにしましょう。遭難の危険があります。
和名:疾風
風速:8.0-10.7 M/S
葉のある灌木がゆれはじめる。池や沼の水面に波頭がたつ。
波の中位のもので、一層はっきりして長くなる。
白波がたくさんあらわれる。しぶきを生じることもある。
SUPは中止しておきましょう。どんなに漕いでも流されます。
命の危険もあり、レスキュー隊のお世話にならないように経験者の方も出ないようにしましょう。
上記を参考に風速を考えるようにしてみましょう。
ざっくりまとめてしまうと、まともにSUPが出来るのは風速5Mまでと覚えておいてください。
ちなみに、トップのyoutube動画が風速9MでSUPをした時の動画です。
出艇するまでにボードが風にあおられて飛ばされそうになるわ漕いでも漕いでも進まないわで、
この日はすぐ陸へあがり風が収まるまで休憩してました。
風が強くなってきた時の対策3つ
風の予報をチェックするのはもちろんですが、
山間部のフィールドなどでは、いきなり風が強くなることもあります。
沖に出ている時に風が吹いてきて、出艇した場所まで戻るのに苦労するのは
SUPをやっていると一度は経験することです。
そんな時でも焦らないよう、対策法を覚えておきましょう。
①姿勢を低く、漕ぐ頻度をUP
膝を曲げて姿勢を低く保ちます。
姿勢を低くすることで風を受ける範囲を減らして、進みやすくします。
そして、漕ぐ回数を増やします。
通常の漕ぐ回数がイッチ、ニッ、サンッ、シッぐらいだとすると、
イチ! ニ! サン! シ!くらいのイメージです。
漕ぐ回数を増やすことで、パドリングをしていない間の失速を防ぎます。
姿勢を低く保つため、パドルの持つ位置は通常時より短めにすることを忘れずに。
ただ、正直かなり疲れますし、初心者の方には難しいかもしれません。
②座って漕ぐ
SUPの上に座ってしまいましょう。
座ることで風の受ける面積が大幅に減るため、
立っている時よりも負担を減らして進みやすくすることが出来ます。
水面により近くなるため、パドルの持つ位置はかなり短めに、
下の手はブレードの近くくらいにした方が楽に漕ぐことが出来ます。
初心者の方もこれなら問題なく対応できると思います。
③サーフィン風パドリング
SUPの上でうつ伏せになり、サーフィンの要領で両腕で水をかきます。
風の影響を最大限に防ぐことが出来ますので、必死になって漕がなくても進むことが出来ると思います。
また、通常のパドリングと別の筋肉を使うので、疲れた時のリフレッシュにも使えますね。
風の影響を受けにくいフィールドも選ぶのも1つ
湖の周囲を木々に囲まれていて、
規模の小さい湖などでは木が風を防いでくれるため、風の影響を受けずらいです。
例えば群馬県の四万湖や洞元湖、藤原湖などの幅の狭い湖がオススメで、
反対に中禅寺湖や琵琶湖など、ひらけた大規模な湖は影響を受けやすくなります。
大きい湖でも、入江の地形になっていて周りが木に囲まれているエリアでは風の影響が少ない場合もあります。
例えばこのような奥まった地形になっていると、周りの木々が風を防いでくれるため影響は少なめです。
風の強そうな日は、地形も考慮してフィールドを選ぶようにしましょう。
あくまでも風の影響を受け"にくい"ということなので、強風時はSUPをしないようにしてくださいね。
まとめ
SUPをする上で、風とは切っても切れない関係性です。
どうしたって人間は自然の力に逆らえません。
しっかり風速をチェックしてうまく風と付き合い、安全なSUPを楽しみましょう。
くれぐれもご安全に!